相続登記の必要書類チェックリスト
戸籍・住民票・印鑑証明書・遺産分割協議書など、相続登記で必要な書類一式の取得方法と費用。状況別の追加書類と原本還付の活用法も整理します。
相続登記の必要書類は、誰がどう相続するかで枚数が変わります。最初に全体像を押さえておくと、書類取り寄せの順番が整理しやすくなります。
必要書類の全体像
基本的なケース(法定相続人による遺産分割協議)で必要なのは次の書類です。
- 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
- 被相続人の住民票除票または戸籍の附票
- 相続人全員の現在戸籍謄本
- 相続人全員の住民票
- 相続人全員の印鑑証明書(発行3ヶ月以内)
- 遺産分割協議書
- 不動産の固定資産評価証明書
- 登記申請書
- 相続関係説明図(あれば原本還付に有利)
書類別の取得方法と費用
1. 被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡まで)
本籍地の市区町村役場で取得。1通450円(改製原戸籍は1通750円)。郵送請求も可能で、定額小為替+返信用封筒+本人確認書類のコピーを送ります。
被相続人が転籍を繰り返している場合、複数の役場から取り寄せる必要があります。最終本籍地の戸籍をもとに、過去の本籍地を遡るのが基本ルート。
2. 被相続人の住民票除票・戸籍の附票
住民票除票は最終住所地の市区町村役場、戸籍の附票は本籍地の市区町村役場で取得。それぞれ1通200-400円。
登記簿上の住所と住民票上の住所が違う場合、「同一人物であること」を証明するためにつながりが分かる書類が必要です。引っ越しを繰り返している場合は附票で過去の住所履歴を確認します。
3. 相続人全員の現在戸籍
各相続人の本籍地の市区町村役場で取得。1通450円。被相続人の戸籍とつながっていることを示すため、結婚で戸籍が変わった人は新旧両方が必要なケースもあります。
4. 相続人全員の住民票
住所地の市区町村役場で取得。1通200-400円。新しく不動産を所有する相続人(登記名義人になる人)の住民票は必須。共有名義にする場合は全員分が必要です。
5. 相続人全員の印鑑証明書
住所地の市区町村役場で取得。1通200-400円。マイナンバーカードがあればコンビニ取得可能。発行から3ヶ月以内のもの限定です。
遺産分割協議書に押す実印と一致している必要があるので、認印で押してしまうと協議書を作り直すことになります。
6. 遺産分割協議書
書式は法務局HPに雛形あり。不動産の所在地・地番・地目・地積を登記簿どおりに正確に書く必要があります。1文字違いでも却下されるので、登記簿謄本(法務局で1通600円・オンライン480円)を取り寄せてから記載。
7. 固定資産評価証明書
不動産の所在地の市区町村役場で取得。1通400円程度。登録免許税(評価額×0.4%)の計算根拠です。「相続登記用」と申告すると、相続用の証明書が交付されます。
8. 登記申請書
法務局HPから様式DL。手書きまたはWordで作成可能。記入事項は申請人・被相続人・不動産・登録免許税額・添付書類リストなど。
9. 相続関係説明図(あれば便利)
被相続人と相続人の関係を家系図のように示した図。提出すると戸籍書類の原本が還付されるので、複数の手続き(銀行口座解約・株式名義変更等)に使い回せます。
状況別の追加書類
遺言書がある場合
- 遺言書(自筆証書遺言は家庭裁判所の検認済みのもの、公正証書遺言は原本)
- 遺言執行者の選任審判書(指定がある場合)
相続放棄がある場合
- 相続放棄申述受理通知書または相続放棄申述受理証明書
未成年者がいる場合
- 特別代理人選任審判書(親権者と未成年相続人の利害が対立する場合)
海外在住の相続人がいる場合
- 在留証明書(現地大使館・領事館発行)
- サイン証明書(印鑑証明書の代わり)
原本還付の活用
戸籍類や住民票は、登記後に銀行口座解約・株式名義変更などで再利用したい書類です。「原本還付」を申し出ることで、コピーを提出して原本を返してもらえます。コピーには「原本還付」「原本と相違ない旨」を記載した上で、申請人が署名捺印します。
費用合計の目安
相続人3人・転籍2回の標準ケースで、書類取得費用は計1.5-2万円程度。これに登録免許税(評価額×0.4%)が加わります。
※ 記事の内容は公開時点の情報に基づきます。最新の制度や数値は法務局・国税庁・各市区町村の公式サイトでご確認ください。本サイトは情報整理を目的とした民間運営サイトで、個別の法律・税務判断は行いません。具体的な手続きは司法書士・税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。